農と食のこと

ジャガイモの植え付け方とそうか病の防除対策

 皆さんはジャガイモの植え付けとそうか病の対策はどのようにされていますか?
植え付けと防除対策のコツをご紹介します。

植え付け時期は年2回

 ジャガイモは南米アンデス地方が原産で、ナスやトマトなどのナス科に属する野菜です。そのため連作するには特に注意が必要です。ジャガイモは年間を通して流通し、食味も良好です。関東では春植え(3月上旬から4月中旬)と秋植え(8月中旬~9月下旬)の年2回程植え付けができます。春植えは栽培期間が短めで、種芋を植え付けてから収穫するまでの期間が早く、多収穫が期待できます。

種芋を植え付けるまでの作業

 休眠状態である種芋の芽出しを行います。芽出しをすると発芽がそろい生育がよくなります。植え付けの2週間ぐらい前から日中は太陽光に当て、夜や寒い日は新聞紙等で保温をすると緑や赤色の10cmぐらいの硬い芽が種芋から出てきます。1個が30~60g程度の種芋はそのまま植えつけていきますが、それ以上大きいものは、芽が出ている部分を残して縦に切り、切口を数日天日干しにしてから植えつけていきます。

植え付ける前に そうか病対策は大丈夫?

 ジャガイモのそうか病は、細菌が原因です。表面が盛り上がり大小丸い斑がたくさんできますが、厚く皮をむけば食べられますし、味もほとんど変わりません。しかし、そうか病のジャガイモは著しく市場性を損ないます。ジャガイモは収穫まで被害が見えにくいことから、予防が大切です。以下に対策方法をご紹介します。

そうか病対策として
  • 連作の防止…連作すると土壌中に細菌が増殖し病気になりやすくなります
  • 土壌殺菌剤の使用…種芋植え付け前に使用すると効果的です
  • 種芋…無病なもの、そうか病になりにくい品種を選んでください。
  • 土壌pHの調整…土壌pHを5.5以下とします。6.5以上では多発しやすくなります

植え付けから収穫、貯蔵 (ビニールマルチを使用しない方法)

 対策を施した後、水はけの良い場所に種芋を植え付けます。目安として株間は30cm間隔で畝幅70cm、深さ20cmの植え溝を掘ります。深すぎると芽が出にくいので注意が必要です。ジャガイモの芽が5cm程出たら芽かきを行い、追肥と土寄せをします。ジャガイモが大きくなると土から出てしまうことがあり、太陽光に当たると有害物質ソラニン含有量が増加するので草丈が30cm程に成長したら2回目の追肥と土寄せをしていきます。春植えでは45日ぐらいで花が咲きはじめます。花に養分が取られないよう咲いている花は摘み、梅雨前には収穫していきます。収穫したジャガイモは、風通しの良い冷暗所もしくは、ダンボール箱に入れ温度が5℃程度のところに保管すると芽が出にくくなります。

JAでオススメする薬剤

フロンサイド粉剤

 フロンサイド粉剤は土壌殺菌剤です。そうか病に有効な種芋の植え付け前に30坪当たり3㎏~4㎏を全面散布することで効果を発揮します。また、カリフラワーやブロッコリーの根こぶ病にも有効です。是非、ご使用下さい。

 詳しくは、各支店経済課または、経済センター営農支援課までお問い合わせ下さい。