農と食のこと

春に向けた畑の準備

 「土」は植物が根を伸ばして、体を支え、必要な栄養を吸収する大切な場です。冬場は作業も落ちつく季節なので、この時期を利用して畑の土をリフレッシュさせ、春の植え付けに向けて準備しましょう。

よい土の条件

  1. 団粒構造(注1)になっていて、隙間があり、ふかふかしている
  2. pH(注2)が適正で、肥料持ちがよい
  3. 多様な生物が生息している

 さまざまな要素がありますが、この3点が守られていれば作物は根を張りやすく、栄養を十分に吸収して大きくなれる“いい土の状態”といえます。

畑を休ませるときは、土おこしを!

 土おこし(荒起こし)とは、しばらく作付けがないときに、畑の土を大きな塊のままひっくり返すように掘り起こして、そのまま放置する作業のことです。

 放置している間に雨風にさらされた土の塊が徐々に崩れて、無数の小さな土の塊になります。そうすることにより、団粒構造の排水性と保水性を持つよい土になります。

 堆肥を撒いてから、土とざっくり混ぜて土起こしするのも効果的です。冬の寒い時期に行い春先まで放置すると、霜柱が固まったり溶けたりを繰り返し、小さな塊を構成していく「霜崩れの土」となり良質な土になります。

大事なのは堆肥

 堆肥には土壌の通気性や排水性をよくし、生育に必要な養分の補給、植物の根が伸びるのを助ける役割があります。種を直接畑にまく際は、約2週間前までに堆肥を入れ込み(目安:1㎡2~3㎏)、十分に耕します。手で拾えるサイズの石や、前回育てた植物の根が出てきたら取り除きます。

ここがポイント!

 栽培する作物によって、堆肥を与える際に元肥として「配合肥料」「米ぬか」「苦土石灰」などを一緒に入れるのも効果的です。

完熟堆肥とは?

 熟成していない堆肥(生ゴミ堆肥など)を使用すると、アンモニアガスが発生し、虫などが引き寄せられ、作物の根を痛める原因となります。そのため、堆肥を使う際は、しっかり熟成している「完熟タイプ」を使用しましょう。

注1:大きさの異なる粘土や砂がくっついて一つの団粒となっている。その団粒が大小さまざまにくっついてさらに大きな団粒となっている状態

注2:「pH」とは、土壌の酸性、アルカリ性の度合いのことをさす

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